お前の味噌汁

オスとは、意識せずとも綺麗な異性に目がいってしまうものである。

ちがう、スケベとかいう話じゃなくて。

以前勤めていたショップの向かいにある雑貨屋さんのお嬢さんがそれはカワイイ娘さんで、ついつい目がそちらを見てしまう事がありましたとさ。

ちがう、スケベとかいう話じゃなくて。

オスとは、意識せずとも綺麗な異性に目がいってしまうものである。

その娘さんに思いがけず告白されたのは６年以上も前のお話、
福岡を離れ埼玉に行く数日前の事でした。

その当時お付き合いしている彼女がいて彼女のことを大好きでしたし、
浮気と貯金（！）はできないオトコなので丁重にお断りさせていただきましたが…


爺さんの一周忌に地元に帰る事になり、ちょっとその娘さんが勤めていたお店を覗いてみると…


いない


イナイヨネー


おんにゃのこのショップ勤めなんてそんなに長くナイモノネー


とか思いながらコーヒーとタバコを召し上がる。


そして


またお店を覗いてみる


イナイヨネー


しかたないから他のお店の友達を訪ねる


そして


またお店を覗いてみる


殆どストーカーである。

気持の悪い三十路め。

うざい。

うざいし、こわい。

うざいし、こわいし、かわいいし（！）だきしめたい（！）

とか反省してると

はっ＼(゜ロ＼)(／ロ゜)／けん！！


おもむろに近寄り、頭を下げて








「おひさしぶりです…」

「あ」

「これ…お土産///」

「おひさしぶり～お土産ってどこか行って来たんですか？」

「いやｗオレ今、埼玉に住んでるからｗちょっと用事があって帰って来たんだ///」

「そうなんだ～家具作ってるんだって？」

「うんｗけっこう楽しいよ///」

「うん///」

「じゃあ頑張って///」







なんか恥ずかしくて直視できなくて言葉が出てこなくて、

逃げてしまｔｔ



その後、久しぶりに会って恥ずかしかった事、アホみたいな家具つくってる事、お互い歳だけとって交際相手もいない事などなどメールでやり取りしその娘の食器棚を作る事になりました。

いやーなんだろうこのやる気

やっぱ好きな人の為に作る家具は気合がちがうわ

（まだ図面もないけど）

納期は今月中

お金はいらないといったらお礼に何か送らせてと言われたので考えておくと伝えましたが、実はもう考えてあるんです。


＼お前の味噌汁が飲みたい。／